数塾ブログ
前回は受験勉強で大切なことをお話ししました。
「わかってるわかってる、"基礎"が大事なんでしょう。耳にタコができるほど聞いたよ。」
いやいや、わかってないですよ。
先生や保護者、僕たち塾講師のいう"基礎"や「理解する」という言葉と、生徒たちがいうそれらの間には大きな隔たりがあります。
基礎ってどこまでなんでしょう?
数学で基準を引いてみます。勉強の手順としては次のようにやってるでしょう。
1.教科書の内容がわかる
2.教科書の例題が解ける
3.その類題が解ける
4.問題集の重要例題・A問題などの比較的簡単な問題が解ける
5.問題集や教科書の章末・発展問題が解ける
どこまでが基礎ですか?おそらく3・4あたり...だと思って「どうせ5でしょ?」とか思ってません?いえいえ、まだまだ。
そもそも「教科書の内容がわかる」が最初に来ているのが、間違い。
京大が出している入試の採点基準に、「もって教科書の理解を完璧にしてほしい」とあるくらい、1ができている高校生は少ないんです。
基礎の基準について持論を述べると、「教科書や基礎的な問題集で出ている解法・内容がすぐに分かり、それらを実際に数式で表現することができて、付随する計算をスムーズに負担感なく解ける」というのが、基礎ができている状態です。
基礎問題何周もやってもう完璧!と言っている子に類題を出すと、「え、難しくないですか?この問題」なんてことがよくあります。
本人は基礎をしっかりやったつもりでしょうが、結局はその問題を暗記しただけになっているんですね。
これでは成績は上がってきません。
要求水準が高いようですが、これをしっかりやることが大切なんです。
自然とやれてしまっている子もいるので簡単に"基礎"という言葉を使いますが、それを完成させることは、並大抵ではないんですね。
金沢校教室長 山本